花巴は今まで何度となく存続の危機がありました。
そのたびに、様々な人や吉野という地域に支えられ今まで残ってきました。
1912年に現在の川のほとりで醸造を始める以前は、
聖域とされる吉野大峯の玄関口である吉野山で「花巴」というお酒が
醸されていたと聞いております。
当時の花巴の味わいは、想像すらできませんが、
醸し続けてきた歴史の中で、その時代に適合しないものはそぎ落とされ、
「残ったものが良いものである」。
その言葉に、自然淘汰といういわば自然の摂理のようなものを感じながら、
吉野の理解を深め醸すことで、より自然に、より無理のない、
自然淘汰の末にたどり着いた「今」の「おいしさ」が生まれ、
次の進化に向けた酒になるのではないかと考えております。
脈々と受け継がれてきた花巴の“DNA”を
今この瞬間も起こっている自然淘汰の中で進化させスタートさせた銘柄が、
この「自然淘汰DNA」です。
それぞれのお酒の頭文字はDNA・RNAの塩基配列をなしています。
この吉野の地から様々な学びをいただきお酒を醸している。
その連なりが次につなげるDNAとなり、脈々と受け継がれる。
まさに、この日本の酒はその土地に宿るDNAを表しているものだと感じるからこそ
この名前を冠しました。