当蔵のお酒は、ほとんどすべてに共通点があります。それは、上立ち香よりも「含み香」を主体とすることです。
含み香とは、清酒を口に含んで味わったときに、呼気とともに鼻に達して感じる香りのことを言います。つまりお酒を口に含んで口中で感じる香りです。
当蔵では、この含み香を大切にし、「自然で心地よく、料理の邪魔をしない」香り目指しております。
なぜなら、お酒の良さをじっくりと味わって頂くためには、過ぎた香りは料理との相性を損ない、邪魔になると考えております。
それゆえ、口に含んで初めて上品でいて華やかな香りが口中に広がるよう仕上げています。
また、次にご説明いたします「熟成」の変化でも香りの質は非常に重要で、新酒時期に香りが良くても、秋口になると変わってしまうような香りは、当蔵の熟成させて仕上げるお酒には向きません。
そのため長年の実績と安定感のある定番の酵母を選定し(酵母無添加の酒を除く)、完全発酵型の強いもろみを造ることを心がけております。